帰国

 朝、4時半に目を覚ます。ピックアップは5時半、身支度を調え、チェックアウトをする時間などを考えると、それほどゆっくりした時間は無い。

 ばたばたと身支度をして、荷物を持つ。部屋の中を一通り見回し、忘れ物が無いのを確認すると、エレベーターで一階へ。連れ合いがチェックアウトの手続きをして玄関へと向かう。時間は5時10分。すでに玄関から真ん中を空けて両側に列が出来ている。左側の列の後ろについて荷物を降ろす。

 この後、バスが来るまで待つ事になるのだが、ここでも少々、辟易とした。初めに来た人達は、通路を空けて壁際で待っているのに、後から来た人達が、真ん中を陣取りだしたのだ。5時半近くになると、もう通路がない。スーツケース等が並べられているため、まともに人が通れなくなってしまった。正直、あきれるばかりの勝手さだ。自分たちだけしかいないとでも思っているのだろうか。

 ちなみに、時間が早いからかまわないと思っている人もいるかも知れない。しかし、実際、この時も別のツアーを乗せるバスの方が先に玄関に到着したのだ。多分、玄関左のロビーでアロハを着たまま待っている人達がいたので、その人達だろうと思うのだが、取りあえず、玄関前の人達がどかないと動ける状態ではなかった。

 それほど時間をおかずしてピックアップのバスが着いたので、乗車が始まったのだが、ここでもホテルの人が「後ろにもバスが着ていますから、横から回って下さい。」と言っているにもかかわらず、後ろのバスに向かうのは少数派である。おかげで、今回は早々とバスに乗る事が出来たが。


 個人で旅行をしていると、トラブルが怖い。旅行するくらいなら何とかなるが、何かあったときに英語で解決できるほどの会話力はない。ハワイは日本語が通じると言っても、外国である。トラブルに巻き込まれないよう、事前に情報を集めたり、現地での行動は結構、気を遣う。周りの邪魔にならないようになんていうのは、最低限の気遣いであろう。海外で羽目を外した話は時々聞くが、日本の法律が通用しない、常識も違う所である。日本でいるより注意が必要なはずなのに、日本にいるより大胆になる人の気が知れない(日本ではビキニを着ない女性がハワイのビーチでビキニを着たりとか、そういった「大胆」ではないので、誤解無きように。確かにその土地でないとなかなか日本では出来ない事があるので、それは楽しんだらいいことである。)。
 ちょっと話がそれてしまったが、日本のツアー会社は、少々、お客を甘やかしすぎではなかろうか。
 みんながみんなというつもりはない。最初にいた人達は、確かに、両脇によけていたのだ。集団にならなければ、ここまではならないのかも知れない。

 いろいろぼやいたが、このホテルへ泊まったのは実に楽しかった。(^^)v

 何はともあれ、バスは再度のホノルル空港へ向かい、走り出した。ターミナルに着くと、チェックインカウンターの前に並ぶ。
 「荷物のタグは付いたままになっていますか?」「昨日、ニュータグがもらえると聞いたので、取りました。」
 再度、新しいタグが張られる。昨日と同じ席。まあ、予想はついていましたが。昨日と同じように荷物を置くと、またまた金属探知器の前に並ぶ。昨日と同じようにパソコンを出し、ベストを乗せて・・・・。「?」・・・昨日は引っかかったカメラが、何のおとがめもなく通ってしまった。昨日引っかかったのは、係員の個人的な趣味だろうか。覚悟していただけに、ちょっと拍子抜けである。

 昨日より手前の9番ゲートへ。入り口で免税品を受け取り、手荷物の中へしまう。外に停まっている飛行機を見に行く。同じ機体かなと思っていると、書いてある数字が1字だけ違った。どうやら違う機体のようである。


 飛行機に搭乗してしまえば、もう帰るだけである。特に変わった話は無いが、機内ではお詫びの放送とともに、後日、航空券の割引に使えるクーポンを送るとの事で、住所などを記入するカードが配られた。これは、2週間ほどして、100ドルのクーポン券が送られてきた。
 まあ、ホテル代、ディナー代、このクーポン。どう考えても、僕達に関しては赤字だったろう。(^^)



 最後に初めてのトラブルを経験したが、それはそれなりに楽しんだ、初めてのハワイ旅行は幕を閉じた。



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